Firebase Studioとは?Googleが描くAI時代の新しい開発環境

AIがコードを書く時代、Googleの答えは『Firebase Studio』だった。
2025年、Googleは『Project IDX』を進化させた新たな開発環境 Firebase Studio を発表しました。クラウド上でアプリを構築し、AIがリアルタイムでサポートする——まさに次世代の開発体験。
この記事では、Firebase Studioの概要から特徴、使い方、注意点、そして今後の展望までを、一次情報(公式ドキュメント・Google開発者ブログ)に基づいて詳しく解説します。これからFirebase Studioを試したいエンジニアや、新しいIDEを探している方は是非参考にしてください。
Firebase Studioとは?【概要と基本コンセプト】
Firebase StudioはGoogleが開発したクラウドベースのAI対応開発環境です。ブラウザ上でアプリを構築・テスト・デプロイでき、FirebaseサービスやGemini AIとシームレスに連携します。
公式には“agentic cloud-based development environment”として紹介され、フロントエンド/バックエンド/モバイルを横断する開発を1つのワークスペースで完結できるよう設計されています。
なお現時点ではPreview(プレビュー)提供で、SLA保証はなく、将来的に後方互換性を壊す変更の可能性が明記されています。
Project IDXからFirebase Studioへ【進化の背景】
Firebase Studioは、かつてのProject IDXを統合・進化させたプロジェクトです。
IDXが目指した“AI支援のクラウドIDE”に、Firebaseのバックエンド機能(Auth/Firestore/Hosting等)が有機的に結び付けられ、AIエージェントを核とする開発体験へと深化しました。
これにより、プロトタイピングと運用基盤の距離が縮まり、設計→実装→デプロイの一連の体験がシームレスになっています。
Firebase Studioの主な機能とできること【AI×クラウド開発】
- AIプロトタイピング(Gemini連携):自然言語/画像からUI・API・データ構成を生成・修正
- コード補完とデバッグ支援:バグ修正・ユニットテスト補助・依存管理までサポート
- テンプレート対応:Next.js / React / Angular / Vue / Go / Python Flask / Flutter など
- MCP対応で拡張性を強化:Model Context Protocolでワークスペースの文脈理解を拡張
- Nixベースの環境カスタマイズ:宣言的にツール/設定を管理し再現性を担保
- プレビュー/エミュレータ:Web即時プレビュー、FlutterではAndroidエミュレータをブラウザで実行
- Gemini CLI / Agentモード:Ask→Agent→Autonomousのモード切替、ターミナル統合
- Firebase Hostingへのワンクリックデプロイ:Auth/Firestoreなどと深く統合
Firebase Studioの使い方【始め方からデプロイまで】
Firebase Studioは、ブラウザ上でAI支援を受けながらアプリを構築・テスト・デプロイできるクラウド開発環境です。基本的な流れは以下の通りです。
1. Googleアカウントでサインイン
2. 新規プロジェクト作成またはGitHubインポート
3. テンプレート選択(例:Next.js)
4. Geminiエージェントでプロトタイプ生成(UI・データ・認証の初期設定)
5. Webプレビュー/エミュレータで動作確認
6. Firebase Hostingへデプロイ
これらの手順を実際に体験してみたい方は、以下の記事で詳しく解説しています👇
https://lexia-hp.com/blog/firebase-studio-getting-started-lexia
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