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adk-go とは?Goで始める実務向けAIエージェント開発

公開: 2025年12月17日•5分•執筆:齋藤雅人
鎧を着たThe Go gopher

結論:adk-go は「本番で使えるAIエージェント」をGoで作るための公式SDK

adk-go は、Google が公開している AIエージェント開発キット(ADK)を Go 言語から扱うための公式SDKです。
よくあるチャットボット用途にとどまらず、業務の中で安全に動かせるAIを作ることを前提に設計されています。

「とりあえず動くAI」ではなく、
実際に仕事で使えるAIを目指したい人向けのツール、という位置づけです。

GitHub の公式リポジトリでは次のように説明されています

An open-source, code-first Go toolkit for building, evaluating, and deploying sophisticated AI agents with flexibility and control.
(高度な AI エージェントを柔軟かつ制御を効かせて構築・評価・デプロイするための、コード重視のオープンソース Go ツールキット)GitHub

このリポジトリは Apache-2.0 ライセンス で公開されており、誰でも自由に利用・改変できます。


この記事でわかること

  • adk-go がどんな目的で作られているのか
  • 具体的に何ができるのか
  • 他のAI系ライブラリと何が違うのか
  • どんな人・どんな用途に向いているのか

adk-go とは何か?

単に文章を生成するだけではなく、

  • 目的を理解し
  • 手順を考え
  • 必要なツールを使い
  • 結果を見て次の行動を決める

こうした 一連の流れを制御できる構造になっています。
ここが、一般的なLLMライブラリとの大きな違いです。

公式 GitHub の最初の説明(README)として次のように記載されています

An open-source, code-first Go toolkit for building, evaluating, and deploying sophisticated AI agents with flexibility and control.
(柔軟性と制御性を持つ高度な AI エージェントを構築・評価・デプロイするための、コード重視の Go ツールキット)GitHub


adk-go でできること

The Go gopher, designed by Renee French
※著者のイメージするADK Gopherくん Nano Banana Proで作成

AIエージェントをGoで実装できる

LLMを活用しながら、
「判断 → 実行 → 評価」を行うAIエージェントを構築できます。

例えば、

  • 社内データを検索して回答するAI
  • APIを呼び出して情報を整理するAI
  • ログを解析して異常を検知するAI

など、実務で使うことを想定したAIが主な対象です。


外部ツールと安全に連携できる

adk-go では、
AIが使える機能を Tool(ツール)として明示的に定義します。

そのため、

  • 勝手にAPIを叩かない
  • 想定外の処理をしない

といった、暴走しにくい設計になっています。
このあたりは、実運用を考えるとかなり安心できるポイントです。

昨今のAIは暴走しがちなので、流行りのAIツールとは、少し毛色が違います。


ワークフローを段階的に制御できる

処理をすべてAIに丸投げするのではなく、

  • どこで判断させるか
  • どこで人や既存システムが関与するか

といった流れを設計できます。
そのため、業務システムに組み込みやすいのが特徴です。


他のAIライブラリとの違い

adk-go は、「実験向け」というより 運用前提のライブラリです。

比較観点

adk-go

学習コスト

やや高め

自由度

高い

安全性

高い

本番向き

◎

短期間のPoCよりも、
長く使い続けるシステム向けと言えるでしょう。


インストールと利用

公式リポジトリでは Go プロジェクトに追加する方法も示されています

go get google.golang.org/adk

という形で ADK を自分のプロジェクトに取り込めます。GitHub


状況・段階感

  • 現時点では v0.2.0 がリリースされています。GitHub
  • まだアルファ/初期段階であり、機能や API は今後変わる可能性があります(公式ソースにもバージョンや安定性についてコメントあり)。Go Packages

どんな人に向いている?

  • Goでバックエンド開発をしている
  • 業務ツールにAIを組み込みたい
  • チャットボット以上のことをやりたい
  • 安定運用を重視したい

こうした人にとって、adk-go はかなり相性が良い選択肢です。


まとめ

The Go gopher, designed by Renee French
※著者のイメージするADK Gopherくん Nano Banana Proで作成

adk-go は、
「AIを業務に組み込む時代」を前提に作られたGo向けSDKです。

派手さはありませんが、

  • 制御しやすい
  • 安全に使える
  • 本番で動かせる

この3点が、大きな強みになっています。Googleっぽいですね。

AIを「試す」段階から、
AIを「使いこなす」段階へ進みたい人には、十分検討する価値のあるツールです。


公式ドキュメントへのリンク

The Go gopher, designed by Renee French
※著者のイメージするADK Gopherくん Nano Banana Proで作成

公式ドキュメントページでは、Go版の ADK の クイックスタート・構造・使い方 が詳しく紹介されています

👉 https://google.github.io/adk-docs/get-started/go/ Google GitHub

ここでは、

  • エージェントの立ち上げ方
  • Web UI や CLI でのテスト方法
  • 実際のエージェント実装パターン

などが公式サポートされています。

実際に仕事で使えるAIを作りたい方はぜひ!

© The Go Authors, designed by Renee French
Licensed under CC BY 4.0
※ This image has been modified.
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

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